私たちは不安・嫌な感情や体の感覚・嫌な状況などがたびたび人生の中で訪れますが、それを必死に取り除こうとするあまりに、かえってネガティブな感情は大きくなってしまいます。
森田療法では、そのネガティブな感情は「とりあえず置いておく」「あるがまま」にして抱えながら、日々の生活や仕事、その人の目標や自己実現を建設的に行動していくことで症状の克服を目指していきます。
不安や緊張は当たり前の感覚ですが神経質・神経症の方はそれを感じやすく、その感覚を感じないようにしようとしたり、感覚を感じてしまう自分に対して否定的になり意識を集中することによって、部分的な弱点を絶対視して「これさえなければ」と取り除こうとするとますます不安や緊張は大きくなってしまいます。
このときに、本来やるべき事や自分で望んでいる現実的な事は症状の為に見失われていて社会生活・前向きな生活が後退しがちです。
しかし、神経症者はより自分の望む姿や欲求があり、症状や不安や緊張を「あるがまま」に置いておいて、その欲求や毎日の生活をこなしていくことで、症状の快方や自己発展が進んでいきます。